自由
おくらほまは、自由に憧れました。
いつの日もいつの日も、まだ見ぬまだ来ぬ自由という、形の無いものに憧れを抱きました。いつか、自分も自由を手に入れたい。いつか自由になってやろうと。思いを馳せる夜も、日光に転寝する昼も、瞼の重たい朝も、四六時中思っていました。
おくらほまは、形無いものに、姿あらぬものに、憧れと希望を見出しました。
そこで、考えました。
自由って何だろう?
自由ってどんなもの?
自由はどうしたら手に入るの?
おくらほまは、学校帰りのソファーで、悶々と、考え悩んだのです。
ですが、その末に導き出した答えは、今のおくらほまには、程遠い結論だったのでした。
おくらほまは、落ち込みました。とても落ち込みました。
おくらほまは、いつもの定位置のソファーの隅で、唯1人、クッションをを抱え落ち込みました。
ですが、ふと、おくらほまは思いました。
果たして、これが本当に本当の答えなのか。本当の自由はこの答えなのか。
その発想に思い至った途端、おくらほまは今まで、自分の心を慰めるかのように抱えていたクッションを手放しました。
おくらほまは立ち上がりました。窓の外を見ようと立ち上がりました。カーテンを開き、外の景色を眺めました。
すると、どうでしょう。外の景色はこんなにも青く広く澄んでいるのです。その景色が、それまで淀み暗いおくらほまの眼に正確に明確に、映りました。
そこで、おくらほまは一つの決意を固める事を誓おうと、心に決めました。
自由を求めるのなら、自由が欲しいなのら、自分で動かずにどうするのだ。自分の自由だ。自分以外に手に入れられる者は無いのだ。そう思い直し、決意した時のおくらほまの眼は、とてもとても澄んだ眼でした。
それは、決意と希望と夢に満ちた、綺麗な眼でした。
そんなおくらほまが誓った決意は、
毎日、9時には寝ていよう。
そんなありふれた決意だったのでした。
*****解釈コーナー******
何でおくらほまは、こんな事を急に書いたのか、それは。
最近寝不足でイライラしてたから。
ただそれだけです。皆さん寝不足には十分注意しましょう。